医師の働き方改革に関する意識調査 3割の医師が収入に「影響あり、減少する見込み」
~半数以上の医師が今後の職場選びに影響があると回答~

プレス発表

株式会社リクルートメディカルキャリア(本社:東京都千代田区、代表取締役:髙﨑 透、以下リクルートメディカルキャリア)は、
メドピア株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 CEO:石見 陽、以下メドピア)と共同し、メドピアの運営する医師専用コミュニティサイト「MedPeer」に登録する医療機関に勤務する医師2,045人を対象に、医師の働き方改革に関する意識についてアンケート調査を実施しました。
本リリースでは、「医師の働き方改革」に対する医師の期待と不安について解説します。

Executive summary 

■医師の働き方改革により、長時間労働が改善されることを期待している医師は32.4%

■医師の働き方改革について、期待していることの最多は「休日・休暇が十分に取れること(49.6%)」

■時間外労働時間と仕事への満足度には相関がある

■医師の働き方改革への不安や懸念は「収入減少が見込まれること(51.6%)」

■医師の働き方改革によって32.2%の医師が収入に「影響あり、減少する見込み」

■収入が減少すると思われる要因は「サービス残業が増えることによる収入減少(58.3%)」

■医師の働き方改革が、働く場の選択に影響を及ぼすと考えている医師が半数(50.2%)

■医師の働き方改革後、転職する際に重視したい項目は「当直有無・回数(31.5%)」

勤務医の時間外労働の上限を原則年960時間に規制する「医師の働き方改革」の施行が2024年4月に迫っています。今回の調査によると、医師の働き方改革に対し、3割以上の医師が長時間労働の改善を期待しており、最も期待されている具体的な内容は、「休日・休暇が十分に取れること」でした。

また、実際の時間外労働時間と仕事への満足度の関係を確認したところ、時間外労働時間が短いほど仕事への満足度が高く、時間外労働時間が長いほど満足度が低くなる傾向が見られ、これらの関係が深いことが分かりました。

一方、不安や懸念として最も多かったのは「収入減少が見込まれること」でした。収入への影響は「影響なし、維持の見込み」と回答した方が36.7%と最多で、「影響あり、減少する見込み」が32.2%と続きました。収入が減少すると思われる要因は「サービス残業が増えることによる収入減少(58.3%)」が最多となりました。

医療機関は働き方改革のため対応を進めている最中ですが、多くの業務に当たる医師にとって、時間外労働が減りそうと思えるような対応に至れていない職場もまだ多いことがうかがえます。

また、医師の働き方改革が今後の職場選びに影響があるか聞いたところ「影響がある」「どちらかといえば影響がある」と回答した方が半数を超え50.2%でした。医療機関は働き手である医師に選ばれ続ける職場であるためにも、

政府が推進する働き方改革にのっとり、人員体制の見直しや人事制度の改革、DX(デジタルトランスフォーメーション)やタスクシフトといった業務改革が必要になるのではないでしょうか。

■医師の働き方改革が、働く場の選択に影響を及ぼすと考えている医師が半数(50.2%)

医師の働き方改革が、働く場の選択に影響するかを聞きました。「影響がある」「どちらかといえば影響がある」を合わせると50.2%となり、半数の方が自身の職場選びに影響があると考えていることが分かりました。

今後、医療機関は働き方改革への対応が十分でない場合、働き手である医師から職場として選ばれづらくなる可能性があります。

■調査概要

調査方法:インターネット調査
調査対象:MedPeerに登録する全国の医師
有効回答数:2,045人
集計対象:医師の働き方改革の対象者となる勤務医1,782人
    (回答者のうち、クリニック開業医、一般企業やその他の施設に勤務する医師を除く)

調査実施期間:2023年10月20日(金)~2023年10月25日(水)
調査機関:MedPeer

≪調査結果を見る際の注意点≫
各数値は小数第2位で四捨五入しているため、差分や合計値(100%)において、単純計算した数値と合致しない場合があります。

本件の詳細をこちらより御覧ください
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