医師の働き方改革の実態調査
~若手医師の過半数が「働き方改革は働く場の選択に影響があった」~

プレス発表

株式会社リクルートメディカルキャリア(本社:東京都千代田区、代表取締役:髙﨑 透、以下リクルートメディカルキャリア)は、リクルートドクターズキャリアに登録する医師169人を対象に、医師の働き方改革の実態に関するアンケート調査を実施しました。
本リリースでは、2024年4月の「医師の働き方改革」施行から8カ月経った2024年12月時点の状況について紹介します。

Executive summary 

■医師の働き方改革により、長時間労働が改善された医師は10.1%

■医師の働き方改革によって実現したことは「休日・休暇が十分に取れるようになった(16.0%)」

■医師の働き方改革後も53.3%の医師が収入に「影響なし、変わらない」

■収入が減少した医師のその要因は「残業時間が制限されることによる残業代の減少(46.7%)」

■医師の働き方改革が、働く場の選択に影響を及ぼしたと考えている医師は、全体で42.0%、30代では56.0%

■転職する際に重視する項目は「当直有無・回数(35.5%)」

勤務医の時間外労働の上限を原則年960時間に規制する「医師の働き方改革」が2024年4月に施行されました。
今回の調査によると、医師の働き方改革によって長時間労働が改善されたと回答した医師は10.1%にとどまりました。

しかし、勤務施設別で見ると大学病院で勤務する医師の25.0%が「長時間労働が改善された」と回答しており、長時間労働の改善状況は勤務先の形態によって異なりました。
働き方改革によって実現したことでは「あてはまるものはない」が61.5%でしたが、具体的に実現できたことのトップは「休日・休暇が十分に取れるようになった」で16.0%でした。

収入への影響は「影響なし、変わらない」が53.3%と最多で、「影響あり、減少した」が35.5%と続きました。
収入が減少した要因は「残業時間が制限されることによる残業代の減少(46.7%)」が最多となりました。

また、医師の働き方改革が職場選びに影響があったか聞いたところ、「影響があった」「どちらかといえば影響があった」の合計は42.0%でした。
年代別で見ると30代では56.0%と、全体の回答割合より高く、若手医師の方が職場選択において働き方改革の影響を受けている傾向が分かりました。

今後転職する際に重視する項目としては「当直有無・回数(35.5%)」、「外勤(副業)の可否、制限(33.7%)」「休暇の取りやすさ(33.1%)」が上位となり、働き方改革によって重視するポイントに変化が見られています。

■医師の働き方改革が、働く場の選択に影響を及ぼしたと考えている医師は42.0%

医師の働き方改革が、働く場の選択に影響したかを聞きました。「影響があった」「どちらかといえば影響があった」を合わせると42.0%となり、「影響はない」「どちらかといえば影響はない」の合計40.2%と拮抗しています。

しかし年代別で見てみると、「影響があった」「どちらかといえば影響があった」の合計が30代は56.0%、40代は44.2%、50代は35.6%となっており、若手医師の方が働く場の選択に影響があったと回答しています。

特に若手医師の採用活動においては、働き方改革の推進度合いや、懸念点の払拭がポイントとなりそうです。

■調査概要

調査方法:インターネット調査
調査対象:「リクルートドクターズキャリア」に登録する全国の医師
有効回答数:169人

調査実施期間:2024年12月6日(金)~2024年12月17日(火)
調査機関:リクルートメディカルキャリア

≪調査結果を見る際の注意点≫
各数値は小数第2位で四捨五入しているため、差分や合計値(100%)において、単純計算した数値と合致しない場合があります。

本件の詳細はこちらより御覧ください
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